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森学ベーシック:1.日本の森・世界の森:日本の森林分布・面積

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森学ベーシック:1.日本の森・世界の森 日本の森林分布・面積

日本は森の国

日本の国土面積3780万haのうち森林は2505万ha。FAO(国連食料農業機関)のデータによると、日本の森林率は68.5%とされています。つまり、私たちの国土の7割は森なのです。先進国の中ではフィンランドに次いで2番目に森林率が高く、世界でも有数の森林国と言えます。

一口に森と言っても、成立過程や樹種、所有者によっていくつかに区分されています。

天然林と人工林

まず成立過程で見ると、2505万haの森林のほぼ半分(約1,348万ha)が天然林です。天然林とは自然の力で生まれ育った森林のことで、自然林とも言います。日本の天然林の多くは広葉樹林。日本人の暮らしと共にあった里山や鎮守の森、あまり人が入らない奥山まで、天然林は幅広く分布しています。

一方、人の手が全く入らず一度も伐採されたことのない原生林は、日本でもごく僅かしか残っていません。また、天然林、特に原生林は一次林とも呼ばれ、これらが伐採や火災などにより消失した後、自然の力もしくは人為的に再生したものを二次林と言います。

森林面積の残り半分のうち、約4割の1,020万haが人工林、その他が無立木地(むりゅうぼくち:樹木が生立していない林地)や竹林などです。人の手で植え育てられた人工林の約9割は、スギ、ヒノキに代表される針葉樹林。生長が早く建築資材等に利用できるため、高度成長期に大量に植林されました。

気候による分布

南北に長く地形が複雑な日本は、各地の気候を反映した多種多様な森林分布になっています。主なものでは、亜寒帯/亜高山帯にはエゾマツやツガなど常緑針葉樹林、冷温帯/山地帯にはブナ、ミズナラ、トチノキなど落葉広葉樹林、暖温帯/低山帯にはスダジイ、アラカシなど照葉樹林、亜熱帯にはガジュマル、マングローブなど多雨林が挙げられます。

国有林と民有林

所有者区分でみると、林野庁をはじめとする国の機関が所有する「国有林」が約3割、国有林以外の「民有林」が約7割です。民有林は、個人、企業、社寺等が所有する私有林と、都道府県、市町村等が所有する公有林に区分されます。1990年代には企業が社有林を所有する動きが広まり、近年は民有林を中心に、企業による森づくり活動への参加が活発になってきています。

また、水源のかん養、土砂流出防備など、特定の公共目的のために伐採や開発に制限を加えた「保安林」も全国各地に分布しています。

国有林・民有林の分布図

出典:土地利用調整総合支援ネットワークシステム(国土交通省土地・水資源局)のデータより国土計画局が作成。ただし北海道の国有林は国土数値情報森林・国公有地メッシュ(1995年)を用いた。

  • 国有林の面積はおよそ766万ha(平成29年3月時点)であり、我が国の国土の約2割、 森林面積の約3割を占める。国有林は、特に東日本を中心に広い範囲にわたってまとまっているものが多いという特徴がある。
  • 民有林の面積はおよそ1,739万ha(平成29年3月時点)であり、国土面積に占める割合は約5割弱、森林面積の約7割を占める。特に西日本において広範囲に分布。

増える森の蓄積

人工林の漸増と蓄積

日本の森林面積の約4割を占める人工林は、年々漸増しています。面積はあまり変わらず推移しているのですが、体積「森林蓄積量」が増えているのです。人工林というのは、本来、生長した樹木を伐採して利用することを目的につくられたもの。伐採後はその跡地に再び植栽して育成し、継続的な再生産を可能にする循環型資源です。

これらの人工林の多くは、昭和25年から昭和45年位の間に木造の家を建てる目的で植林されたスギ、ヒノキなどの針葉樹。特に昭和30年代には「拡大造林」という方針のもと、大量の針葉樹が全国に植えられました。当時植林された針葉樹は、一般的な主伐期である50年生を超えており、本格的な利用期を迎えています。

ところが、今は戦後の復興期や高度経済成長期ほど建材としての需要はなく、国内の森林資源がどんどん蓄積されている状態です。平成14年(2002年)以降、木材自給率は増加傾向なものの、未だ、国産材よりも輸入材の供給量の方が上回っています。

森林面積の推移 出典:森林資源の現況(平成29年3月31日現在)

森林蓄積の推移 出典:森林資源の現況(平成29年3月31日現在)

森のクイズ:日本の森は減っている?増えている?
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林業の衰退による人工林の荒廃

利用されずに放置された人工林は、必要な間伐などの手入れが行われないために森としての健全性が失われ、荒れた森と化してしまいます。森林の保育や整備を行うべき林業は、木材が輸入依存になったことから、これらの作業に掛かる費用も回収できず衰退してしまいました。

放置され荒廃した森では、木々の根元から土壌が流れやすく山崩れを起こしやすくなります。また、CO2の吸収源としても、成長期の若い樹木が二酸化炭素をどんどん吸い込み大きくなるのに対し、成熟した森や手入れされない荒れた人工林では吸収能力が低下します。森の手入れをすることは、洪水や土砂災害防止、CO2吸収源の確保という点からも重要なことです。

森林ボランティアによる森林保全活動

こうしたことから、現在は、下刈り、間伐など人工林の適正な維持管理を目的とした様々な取り組みが全国的に行われています。とりわけ森林ボランティアによる活動が盛んになっており、間伐や枝打ちで林床に光をいれる作業、針葉樹ばかりの一斉林に広葉樹を植え混交林として天然二次林化する植林など、森林再生のための活動が全国各地のボランティアによって推進されています。

 

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