岐阜県・下呂市で代々林業を営み、スギ葉を使った杉玉を制作・販売する「高林」さん所有の、ウツギの根。コブあるいは花のように見える部分は、根が病気になった跡なのだそうです。ウツギ（空木）は、幹と枝の中が空洞になっていることからきた名前。卯月（4月）に咲くことからウノハナ（卯の花）の別名もある、落葉低木です。美しい白い花は「夏は来ぬ」という童謡にも歌われ、初夏のシンボルのように、庭木として親しまれてきました。

写真は、まるでアート作品のようですが、人の手で創作したものではなく、病気になった根を掘り出したままの姿と言いますから、自然の造形とは見事なものです。以前、TV番組の「お宝鑑定団」に出したところ、なんと100万円の値がついたのだとか……。高林さんでは、人目に触れない状態で保管していますが、何かに有効活用できればと買い受けてくださる方を募集中（条件は応相談）です。

参考リンク・参考図書
『知っておきたい100本の木』文･写真：田中潔（主婦の友社）
杉玉・酒林の高林

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